Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜
こんなに仲がいいのに入れるわけ無いよなぁ・・・。まぁ仲が良過ぎて、逆にイラっとするけど・・・・。
僕はふっと小さく笑った。
そして、
「兄貴・・・。」
と、呼ぶと・・・・

バキッ!!

・・・と、殴った。
「ってぇ・・・、いきなり何すんだよ!」
兄貴は自分が殴られたことを理解した上で地べたから僕を睨みつけた。
「僕もアカを好きだったけど、さっき兄貴が好きだからって振られた。アカを悲しませたくないから誰にも言わないけどもし兄貴よりアカが死んだらあと三回は殴ってやるっ!!」
「だからって、何で殴ったんだよ!?」
あ・・・・。
「・・・殴りたかったから。」
その件に関しては特に理由はなかったんだけど・・・一応殴りたい顔してたから殴った?
「はぁぁ!?ふっざけんなっ!!」
「いいから!!守るって約束しろよ!!」
「何でそんな約束・・・!」
「いいから!」
僕がこんなこと言う権利なんてどこにも無いのはわかってたけど、そうでもしないと僕のプライドが許せなかった。
「リンゼ君・・・・。」
そして、これくらいしかアカを喜ばせることが出来ないと思ったんだ・・・。
「はぁ・・・。」
兄貴は深くため息をついて僕を見た。
絶対餓鬼だとか思ったんだろうな・・・、そう思ってたら立ち上がってゆっくりと僕の方へと歩って来た。
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