Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜

「ど・・・いうこと？」
兄・・・・て？どうして今更そんな・・・。
私にはお兄さんがいたの・・・？
そんなの知らないし今まで会ったことも無い。
本当にいるならどうして会わなかったの・・・？
「アカ、これから話すことは全て本当に合った話だ。・・・よく聞きなさい。」
「・・・・はい。」

そして、お父様はそのか弱い口調で過去を話し始めたー・・・・





昔、まだオオカミ族とは会ってはいけないという掟が出来るずっと昔・・・、私は一人のオオカミの少年と出会ったんだ。彼のその時の服装は今でもはっきりと覚えている。白いシャツに何かの動物の毛皮で作ったであろう袖無しの短いジャケットを羽織っていた。下は何ヶ所も破けた所がある真っ黒なズボン。その中で私が特に驚いたのは、銀色の髪に何色も混ざった不思議な瞳だった。本当に綺麗でな・・・、見た目は金が多く光ってるように見えるが近くでよく見るとちゃんと色んな色が混ざってるんだよ。
そいつの名は・・・・ジャス。
私はジャスと仲良くなるのにそう時間はかからなかった。そして私達は時間さえあればいつも一緒に遊んだ。・・・父と母が亡くなった時も彼は何も言わずそばにいてくれた。
今思うと、彼は私にとって大切な親友だったんだろうな・・・・。