Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜
「まぁ良い、離してやりなさい。あと二人は出て行きなさい。」
二人は何か言いたげそうに部屋を出て行った。
「アカの知り合いなら話も早いし、わざわざヤドルを飲ませなくてもいいからな。」
「ヤドルっ!?」
ヤドルは、猛毒の一種で湿った場所によく潜んでいる小さな虫のこと。たった一匹でも食べると死に至る程の毒を持っている。でも、その虫に夏になるあるの実を加え、乾燥させると薬にもなるんだ。高熱や病気の人にはよく効くけど、健全な人が飲むと痛みはもちろん、人としての感情すらも消え、主人の言うことは何でも聞いてしまう人形のようなものになってしまう。
そんな恐ろしい薬をレンに飲ませようとしてたなんて・・・。
「最低よっ!!何でレンにそんなことしないといけないの!?」
「話を最後まで聞きなさい!!」
「・・・・っ。」
「・・・ふぅ、レン君・・・と言ったな?君と会うのはこれが二回目だね?一回目の時は何故か逃げられてしまったが・・・。」
お父様はチラリと私を見て何もかもお見通しのような顔で笑った。
ギクッ・・・
「そして君はオオカミ族の第一王子だね?」
「はい、でもオレは本当に捨て子だったんです!」
「どこまで話を聞いていたんだ?」
「・・・オレ達の国に男の子が産まれたとこから・・・だと思う。」
「だとしたらもう分かっているはず。自分が誰の子なのか・・・。」
レンは下を向いて悔しそうに肩を震わせた。多分、信じたくないと思っている。
私だって・・・・。
「じゃあ何故二人共国内に存在しないんですか!?何故・・・オレを置いてっ!」
「それは私も分からない。だから私達もお前の両親・・・いや、父親を探しているんだよ。」
「・・・・・。」
二人は何か言いたげそうに部屋を出て行った。
「アカの知り合いなら話も早いし、わざわざヤドルを飲ませなくてもいいからな。」
「ヤドルっ!?」
ヤドルは、猛毒の一種で湿った場所によく潜んでいる小さな虫のこと。たった一匹でも食べると死に至る程の毒を持っている。でも、その虫に夏になるあるの実を加え、乾燥させると薬にもなるんだ。高熱や病気の人にはよく効くけど、健全な人が飲むと痛みはもちろん、人としての感情すらも消え、主人の言うことは何でも聞いてしまう人形のようなものになってしまう。
そんな恐ろしい薬をレンに飲ませようとしてたなんて・・・。
「最低よっ!!何でレンにそんなことしないといけないの!?」
「話を最後まで聞きなさい!!」
「・・・・っ。」
「・・・ふぅ、レン君・・・と言ったな?君と会うのはこれが二回目だね?一回目の時は何故か逃げられてしまったが・・・。」
お父様はチラリと私を見て何もかもお見通しのような顔で笑った。
ギクッ・・・
「そして君はオオカミ族の第一王子だね?」
「はい、でもオレは本当に捨て子だったんです!」
「どこまで話を聞いていたんだ?」
「・・・オレ達の国に男の子が産まれたとこから・・・だと思う。」
「だとしたらもう分かっているはず。自分が誰の子なのか・・・。」
レンは下を向いて悔しそうに肩を震わせた。多分、信じたくないと思っている。
私だって・・・・。
「じゃあ何故二人共国内に存在しないんですか!?何故・・・オレを置いてっ!」
「それは私も分からない。だから私達もお前の両親・・・いや、父親を探しているんだよ。」
「・・・・・。」