Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜
「そんなに強く掴むなよっ!!エドさん!これはどういうことですか!?」
「私はジャスを探しに行ってくれとは言ったが完全に君を信じたわけではない。」
「お父様!何言って・・・!」
「だから明日まで君には牢で過ごしてもらう。」
「オレは逃げたりしません。」
レンがそう言うとお父様はフッと小さく笑った。
「それが本当だとしても今の私は信じることが出来なくてねぇ、人は平気で嘘をつく・・・。だか私も鬼ではない、君に手錠や鎖は外しておくとしよう。」
「エドさん・・・。」
レンは少し悲しい表情をした。
「連れて行きなさい。」
そして今度は一切抵抗せずに部屋を出て行った・・・。
「お父様、どうしてレンを信じてくれないの?」
「彼はとてもいい奴だ。」
「じゃあ何で・・・・。」
「でもジャスの子だ。たとえどんなにいい奴だとしても私は彼を信じることが出来ないんだよ・・・。」
「・・・・。」
どんなに消したくても消せない過去がある、許せない過去がある。そんな苦しみを知ってる父は誰よりも辛いと思っといた・・・。
「大丈夫。彼は明日には解放するから・・・、もう寝なさい。」
「・・・・はい。」

他にも苦しんでる人はいたのにー・・・・


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