Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜
ドサッ!!
「・・・・・・・・あれ?」
三メートルも飛び越えたはずなのにどこも痛くない。てか、まず生きてる・・・。
何で・・・?
足元を見てみると、落ち葉が山のように積もっていた・・・。
そうか、壁の内側には木が生い茂っていて、葉っぱが内側にたまり積もったからそれがクッションになって助かったんだ。
「た、助かったぁ。」
アカは腰を抜かしている・・・。きっとエドさんはこの事を知ってて投げさせたんだな。じゃなきゃ大事な娘をこんなことさせないし・・・。
「お父様・・・。」
「ここからじゃ聞こえないよ。見た限り壁の厚さは七十センチはあったからね。」
「そっか・・・。」
「それよりアカ、そろそろこの腕についてるコレ、外してくれない?そのポケットに入ってる鍵で。」
「え!?なんで分かったの!?」
アカは驚きながら鍵を取り出した。
「ここに入れられる前、エドさんが何か渡したでしょ?それでもしかしてって思った。」
あの時解放したら逃げられるとか思ったんだろうな・・・。
エドさん、オレのこと信用しなさ過ぎだろ・・・はぁ。
「す、凄いね!レンって勘がいいんだ。でもごめんね、すぐ解こうとしたんだけど忘れてたんだぁ!」
「おいっ!」
アカは面白そうに笑って舌を出した。
全く・・・。まぁ、そんなところが好きなんだけどね・・・。