Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜
手を繋いで笑うお父様・・・。
一緒に遊ぶお父様・・・。
いけないことをいて、凄く怒ってるお父様・・・。

・・・・やばい、泣きそう・・・。


目に溜まった涙をグッとこらえていると、レンが私の頭に手を軽く置いた。
「そんな顔するなよ。明日になればなんとかなるって、・・・よし!もう寝っか!早く寝れば明日は早く出れるしな。」

無邪気に笑うレン・・・

・・・ありがとう。

「どうする?布団なんてないけど・・・・。」
「あっ、私のずきんは?大きいからコートみたいだし、広げれば以外と二人分入るかも・・・。」

「いいな、じゃあアカはそれで寝な。オレは起きてるから。」
「ダメだよ!レンが風邪引いちゃう。」
「でも、誰かしら起きていないと危ないでしょ・・・。」
「何言ってんのよ、例え暖かくなったからって夜はまだ寒いんだよ?その格好でいたら体調崩しちゃうよ?」
「大丈夫だって。オレ、これでもオオカミなんだよ?アカは心配しないで寝てればいいの!」
そんなの嘘だよ。
だってレンは寒いと感じだ時は必ず手を袖の中に入れる癖があるもん。
「じゃあ、私も起きてるっ!!」
「はぁ!?」
レンが困ったって気にしない!
だって心配なんだもん!
「せめて一緒に入ろう?一人より二人だよ??」
「でも隙間風入るよ?」
「じゃあ起きてる!」
何を言おうと私は起きてるんだからね!!
「ははっ!オレの負けだよ。・・・ったく、その頑固なところは誰に似たんだよ。」
レンは困ったようにクスクス笑いながら私の隣に座った。
「ほら。もっとこっちに来いよ・・・寒いだろ?」
「う、うん・・・。」
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