恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~
     その日の放課後


「ねぇ、幸来ちゃんは、僕と離れるの
どう思ってる?」


「進路の事。
それは、寂しいけど、聖君が決めたこと
だから、応援するよ」


「そっか……」



幸来ちゃんと離れるのは、

もちろんさみしいけど、僕も長年の夢でも
ある。


もっと自分の世界を広げたい。



閉じ込められた

あの忌々しい空間から抜け出して、

きっと美しい世界が広がっている外へ

出たい。



勿論、今も沢山の国や場所に行ったりする
事もある。


けど、一人で時間の許す限り


自分が生きていると感じたい。

自分の生きた証を絵に残したい。

誰かにここに居ていいんだと、
認めて欲しい。
 

この事に、
共感して欲しいけど、して欲しくない。


矛盾しているけど、

この世は矛盾が無いとつまらない。


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