恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~
 次の日の朝


僕は、また、朝焼けを見に来た。




朝日が登り、辺りを照らす。

まぶしい。


とても生命力に溢れている様に感じた。



この絵を描いたときは、儚さがぴったりだと思ったけど……、


今は、違う。


きっと、心境の変化があったから、
見え方も変化しているのかも知れない。



「聖君」


「幸来ちゃん」



浜辺に二人で座った。



「綺麗だね、今年も」



「うん。
でも、幸来ちゃんも綺麗だよ」



幸来ちゃんの手を握った。



「あんまり、恥ずかしいこと言わないで」



恥じらいの顔がとっても可愛い。



「もう、聖君と付き合って、
一年が経つんだね」



「そうだね。
でも、まさか、付き合って一年の記念日が
展望台で二人で話した日だったとは、
僕、すっかり忘れてて……」



「私は、聖君と居れるだけで幸せだから」



全く、何でこんなにも簡単に僕を
幸せな気持ちにしてくれるんだろう。


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