恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~

曇り色

 あれから、二週間ほど時がたった。


幸来ちゃんとも仲良くなり、最近は、
お菓子を作ってきてくれるようになった。

まぁ、殆ど、いっくんが言ってくれた事
なんだけど。

そんな訳で、学校に行くのが楽しくなった
今日は、どんなお菓子か、楽しみ。




    学校(お昼休み)


「今日は、カップケーキ作ってきたよ」


カップケーキ!!!


「はい、聖君」


「ありがとう、頂きます」


カプッ、モグモグ、カプッモグモグ。


「おい、聖、ハムスターみたいに
なってるぞ」


「だって、#$%*#$%*&$*」


「何、言ってるか、わかんねぇよ」


ゴックン。


「だって、美味しいんだもん」


「男子高校生が、だもんって」


美味しい、これ、美味しい。


「でも、聖君って、もっとクールな
イメージが、あったんだけど、私の思い
違いかな」


「聖が、フフッ、クールって、ハハッ。
何処がだよ、この天然がクール」


珍しくいっくんが爆笑している。
 あれ、僕がバカにされてんのか?

まぁ、いいや。
カップケーキ食べよう!


「面白いこと言うねぇ。
天然で人見知りなだけだぞ、こいつ。
話さないより話せないんだよ」


「そうだったんだ」






その周りでは、





「なんだよ、あいつ」


「女子にモテててるからって、調子乗ってるよな」


「何なんだよ、峰岸さんの優しさに
漬け込みやがって」




そんな事を言われている
何て知らなかった。


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