恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~
    教室 へ


「聖、遅かったな」


「……」


「聖…、どうした」


肩に手をおいてきた。


「はっ」


パッシーン


手を振り払った。


「聖」


いっくんは、驚いた表情をしていた。


「…ぇ…、帰る」 


「おい、待て、どうした」


いっくんの手を振り払っちゃった。

どうしよう。

ここに居たら駄目な気がする。


「聖君、どうしたの、突然」


はぁ、はぁ、はぁ。

さっきのことが頭から離れなかった。

怖い、怖い、怖い。


「近付くな」


幸来ちゃんが、驚いた後。

凄く悲しそう顔をしていた。

こんな顔にさせたいんじゃないのに。

ここに居たら、傷つけてしまう。

早く帰ろう。

僕は、鞄を持って教室を飛び出していた。




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