恋色キャンバス~君がおしえてくれた色~
      そして、後日。


幸来ちゃんとデートをすることになった。


と、言っても、パーティー用のドレスを
買いに行くくらいなんだけどね。


それでも、幸来ちゃんと一緒に入れる事が
嬉しいんだ。

幸来ちゃん早く来ないかな、って言っても
十分前だけどね。 


女の子は時間が色々かかるから、
待っているのも悪くないかも。

でも、遅れそうだったら、
『遅れちゃいそう』 って言う

可愛いスタンプ付きのメッセージ来たら、
何時間でも、待てそうな気がする。


まぁ、幸来ちゃん真面目だから、
五分前には、多分来るだろうなぁ。

お待たせって言いながら、来てくれるかな。

あぁ、どうしよう、待ちきれない。

まだかな、まだかな。


ピンポン。


幸来ちゃんから、携帯にメッセージが来た。


遅れちゃいそう、メッセージかな?


メッセージを開いてみると


『聖君、何処に行けば良いの?
私、迷子だよ』


そのあとに、泣いている絵文字が付いていた。



スタンプじゃなくて、絵文字!

そう来たか、でも、幸来ちゃんらしい。

何処に要るんだろう。


改札出口で待ってるって言ったのに
でも、周り見渡してもいないし?


どうしてだろう。



あっ、もしかして!


『幸来ちゃん、今、何処』


『南口』


『僕、北口』


そりゃ、会えないよな。
駅でしか言ってなかったもんなぁ。

仕方ない。


『そっち行くから、待ってて』


『うん、待ってる』




       南口へ


「幸来ちゃん」


「聖君、会えて良かった。
探してもいないから」


「ちゃんと言えば良かったね。
ごめん、ごめん」


頭を撫でた。


「会えたことだし、お店行こうか」

「うん」


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