不良にならなきゃ★始まらない?!
駅伝大会を明後日に控え、選手達は仕上
げに入っていた。
数日前から、コースの区間表示の看板が
次々に壊される事態が起きている。現場
付近では、不良グループが目撃されてい
るらしい。
きっと、アイツらだ。
学校の周辺には、大勢の不良達がたむろ
して、異様な空気をかもしだしていた。
5、60人はいるかな。当日は、この倍
の人数だ。
負けない!!
こんな威圧に負けるもんか!!
必ず、仲間の夢を叶えるんだ!!
琉聖くんと龍斗くんも、必ず止めてくれ
るはず。5人でも、10人でも止めてく
れたら、ぜんぜん違うから 。
不良達の威圧を、選手達に感じさせちゃ
いけないんだ!
負けられない!!絶対に!!
「琉聖さん、チチか」
『「堕威!?」』
堕威が、私達の練習場所へ顔を出した。
「選手達が怖がっちまってよ、俺らの前
で、応援やってくんねえかな」
『そうなんだね、分かった!』
『みんな、行くよ!』
「「「おー!!」」」
私達は、選手達が練習している場所へと
移動した。
『団長の白咲 一華です!よろしくお願い
します!!』
ほんとだ、選手達、活気がない。そうだ
よね、当たり前だよね。