不良にならなきゃ★始まらない?!
私達に出来ることは、精一杯、応援する
こと。
『フレー!!』
ドドンッ!!
『フレー!!』
ドドンッ!!
『桜南!!』
ドドドドドンッ!!
応援が終わっても、選手達の表情は晴れ
ない。それどころか、睨まれているよう
な気さえする。
「この事態、アンタらのせいだよな」
『え…?』
「アンタらの蒔いた種なんだろ?」
私達の、せい?
それは、違う!
『待って、そうじゃない。私達の仲間は
駅伝チームを守りたい一心で、たった一
人で不良グループに立ち向かったのよ。
揉め事を起こしたくなくて、傷だらけで
耐えたのよ』
『私達も、命懸けなの!!仲間の夢を叶
えるため、本気なのよ。仲間の夢は、私
達の夢なの!!』
『絶対に不安にさせない、私達はあんな
不良達の威圧に負けはしない!だから信
じて欲しい』
「一華の言う通りだ。俺らは、絶対に負
けねえ。だから安心してくれ」
選手達はざわついた。
このままじゃ私達、心が離れてしまう。
信じて欲しい。
心を一つにして、一緒にガンバりたい。
「悪かったな、俺らどうかしてた」
ああ、良かった。
『ううん、ありがとう。信じてくれて、
ありがとう!』
「俺ら駅伝チームも、絶対負けない!」
『うん、信じてる!』