不良にならなきゃ★始まらない?!
第2、第3、第4走者とも快調に走り抜
け、我が桜南学園はその後も一位をキー
プし続けた。
いよいよアンカーだ!!
「堕威、気楽に行け!」
「おー!!コーチ…てか…親父…」
「?!…気づいてたのか?!」
「アンタを見る時の、優樹菜の幸せそう
な顔見てりゃ、すぐに分かるさ」
「…そうか」
「サンキュー親父!楽しんでくるよ!」
堕威はタスキを受け取ると、勢いよく飛
び出した。
『フレー!!フレー!!堕威!!』
『フレー!!フレー!!桜南!!』
堕威の勢いは、最後まで全く衰えること
なく、両手を大きく上げて一位でゴール
した!!
ゴールで待っていた優樹菜さんは、涙ぐ
んで堕威を迎えた。
「あー!!すげえ楽しかった!!」
「堕威ー!!パパとそっくり!!」
「おー!!当たり前だろ、親子なんだか
らよ」
優樹菜さん、ほんと嬉しそう。
桜南学園、駅伝チームのみんな、ほんと
にほんとに、おめでとう!!
成宮さんは、葵さんの前に立ち、告白を
した。
「俺と、付き合って下さい!!」
真っ赤になった顔を両手で隠して、下を
向く葵さんの照れた姿が、めちゃめちゃ
可愛くて、きゅんとしてしまった。