不良にならなきゃ★始まらない?!
「落ち着いたか?」
『「うん…」』
私と成宮さんは、同時に返事をした。
「一華はともかく、成宮はどうした?」
「俺、すげえ悔しくて、溜まってたもの
が爆発してしまった」
「なかなかの爆発ぶりだったな」
琉聖くんは、ニヤリと笑った。
「迷惑かけて悪かったな。駅伝大会出場
停止になるとこだったよ」
「んなこと、俺らがさせねえし」
「あんま溜めんなよ、次は一緒に爆発し
ようぜ!!」
「ああ、また飛び火したらごめん」
「いや、むしろ飛ばしてこい!!俺らは
いつでも大歓迎だ」
「お、おー!!」
「それからな、葵のことちゃんとケジメ
つけろよ」
「…え?!」
「葵が、好きなんだろ?」
えっ?!えええーっ?!琉聖くんてば、
爆弾発言!!
「なんでもお見通しなんだな。好きだよ
四年前から、ずっと…」
「四年前?オマエら知り合いか?」
成宮さん、どういうことなの?入学する
前から葵さんを知っていたの?ユウちゃ
んと付き合っていることも、知ってたん
だよね?
二人は、どういう関係なの?
真面目な成宮さんなのに、自分を見失な
うほど爆発してしまうのには、よほどの
理由があるんだろうな。