阿漕荘の2人
紫子side

櫻子と買い物に行こうとしたら外でれんちゃんに会った

「わぁ!ホンモノの女装少年ね」

今日のれんちゃんは三つ編みに

花柄ワンピースだ

「うんとキミは……あーこの前の子だね」


「そうよ、桜花 櫻子

しこの大学の友達よ、

本当にナイスタイミングね

これ、お礼のゼリーよ」


「わぁ!嬉しいなぁ!
僕甘いものだいすき」

「キミはいつ見ても
呑気やなー
酒で頭湧いてるをじゃないの」

「湧いてる?温泉?酒湯?」

紫子が鍵を閉める

「どこかに行くの?」

「ブティックへ行くやって」


「何をしに」

「戦争に備えるためや」


「しこに着せたい服があるのよ」

「しこさんに?防弾ベスト?」

「そないなもん、売ってるかな」

「タキシードよ」

「花嫁は誰」

「わたしよ」

「櫻子はん、いつ、うちがあんたにプロポーズしたんや」

「わたしがしたのよ」

「僕もウェディングドレス着たいな」

「一緒にいく?」

「アホちゃうか」

「くうぅ!」

「なにその鳴き声?カワセミ?」

「お買い物いいなぁー
裏山シーチキン」

「女装少年には良い相手がすぐに
見つかるわ」

「僕の名前は小鳥遊だよ」

「ごめんなさい、男の子の名前は30分で忘れるの」
「じゃ、なんでもいいや」
「櫻子はん、いきまっせ」

「あー、待ってしこさん」


歩きだす2人を練無が呼び止めた

「ねぇ、ハイド様知ってる?」
「げっ!!」
「しこさん、汚い」

「まあ、ズカ部のハイド様を知らないの」


「桜花さんは知ってるの?」

「有名よ
女の子は彼の目を見たら3秒で
恋におちるわ」

「メデューサみたいだね」

「美少年よ」

「おい、櫻子

黙っといてや」


「はいはい


また、会いましょう変装少年!」


櫻子が練無に手をふった


「変装じゃないんだけどな……」
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