阿漕荘の2人
小鳥遊くんの恋人 5
練無sid
時刻は午後6時45分
合コン開始まで残すところ15分
既に20人ほどの医大生が席に着く
後は女性群を待つだけだ
「ねぇ、松川」
「どうした」
「やっぱりもう帰りたいなぁ」
自分だけじゃ嫌だったので
森川も誘ってはみたが
案の上断られた練無のたよりは
松川だけだった
「30分だけいろよ
後は帰っていいから」
「ハイド様だけ観て帰るよ」
こんなことなら阿漕荘のみんなで
マージャンでもした方が
よっぽど有意義な時間の使い方だ
「俺らの周り
女性客多いだろ、これみんな
今回の合コンを聞きつけたハイド様の
ファンなんだぜ」
確かに
やたらさっきから視線を感じるとは思っていたが
なるほど
彼女たちが見ていたのは
僕たちではなく
これからいらっしゃるであろうハイド様
か
「なんか、僕たち
立場なくない?
圧倒的に負けてるじゃん」
「そうだな
こうなったら、ハイド様に女にモテるテクを教えて貰おうぜ」
「たぶん、宝塚とかが人気なのって
男じゃ出来ない理想を叶えてくれるからだと思うんだよね
僕らが真似したって
たかが知れてるよ」
練無たちがそんな話をしていると
突如、空気がざわめいた
女性群が店内に入って来た
店中の視線が入り口に集まる
「あー確かに上玉揃いだなぁ」
松川がつぶやく
輝かしい女性たちが次々の奥のイスに座っていく
練無たちの前にもセミロングの女の子たちが座り
軽く会釈をした
練無もまた会釈を返して入り口に注目する
その時だ
女性客が一気にざわめいた
中には叫んだ子もいる
髪の長い女性が2人、店内に入ってきた
ヒールの高い音が鳴り響く
どうやら彼女たちがラストのようで
小さい方の女性が店のドアを閉める
長身の女性は彼女を待つ
2人はゆっくりこちらに近づく
「すげぇ」
松川が声をあげる
長身の女性はモデル顔負けの長い
生脚が
人々の視線をあびた
「すげぇ美人じゃん」
僕は席を立って歩き出す
「おい、どうした小鳥遊?」
他の医大生もみな
2人の女性たちに目が釘付けになる
長身の女性は他の女性客からサインを求められている
しかし、サインは受けとられることなく
女性客のもとに返される
僕は2人を見ながら近づく
「えっ………」
長身の女性が声をあげる
「なんでおんの…………れんちゃん」
時刻は午後6時45分
合コン開始まで残すところ15分
既に20人ほどの医大生が席に着く
後は女性群を待つだけだ
「ねぇ、松川」
「どうした」
「やっぱりもう帰りたいなぁ」
自分だけじゃ嫌だったので
森川も誘ってはみたが
案の上断られた練無のたよりは
松川だけだった
「30分だけいろよ
後は帰っていいから」
「ハイド様だけ観て帰るよ」
こんなことなら阿漕荘のみんなで
マージャンでもした方が
よっぽど有意義な時間の使い方だ
「俺らの周り
女性客多いだろ、これみんな
今回の合コンを聞きつけたハイド様の
ファンなんだぜ」
確かに
やたらさっきから視線を感じるとは思っていたが
なるほど
彼女たちが見ていたのは
僕たちではなく
これからいらっしゃるであろうハイド様
か
「なんか、僕たち
立場なくない?
圧倒的に負けてるじゃん」
「そうだな
こうなったら、ハイド様に女にモテるテクを教えて貰おうぜ」
「たぶん、宝塚とかが人気なのって
男じゃ出来ない理想を叶えてくれるからだと思うんだよね
僕らが真似したって
たかが知れてるよ」
練無たちがそんな話をしていると
突如、空気がざわめいた
女性群が店内に入って来た
店中の視線が入り口に集まる
「あー確かに上玉揃いだなぁ」
松川がつぶやく
輝かしい女性たちが次々の奥のイスに座っていく
練無たちの前にもセミロングの女の子たちが座り
軽く会釈をした
練無もまた会釈を返して入り口に注目する
その時だ
女性客が一気にざわめいた
中には叫んだ子もいる
髪の長い女性が2人、店内に入ってきた
ヒールの高い音が鳴り響く
どうやら彼女たちがラストのようで
小さい方の女性が店のドアを閉める
長身の女性は彼女を待つ
2人はゆっくりこちらに近づく
「すげぇ」
松川が声をあげる
長身の女性はモデル顔負けの長い
生脚が
人々の視線をあびた
「すげぇ美人じゃん」
僕は席を立って歩き出す
「おい、どうした小鳥遊?」
他の医大生もみな
2人の女性たちに目が釘付けになる
長身の女性は他の女性客からサインを求められている
しかし、サインは受けとられることなく
女性客のもとに返される
僕は2人を見ながら近づく
「えっ………」
長身の女性が声をあげる
「なんでおんの…………れんちゃん」