今日の空は何色?




〔アオイ〕



放課後、いつもと同じようにソラの教室に行く。





あれ?居ねぇなぁ






「あ!水野君じゃんソラなら早退したよ?」

ソラといつも一緒にいる仲のいい永田笑理(エリ)がこっちに来た



「マジか。さんきゅ。」



「なんか顔真っ赤にして帰るって言って帰ってったよ、熱でもあったんじゃない?」



「ふーん」



少し心配になる



あいつはいつもギャーギャーうるさい割にはよく体調を崩してた




今日は寄ってみるか。





永田にもう一度お礼を行って俺は学校を出た。




校門を出ようとすると




「あれー?アオイ〜フラレたの〜?じゃあ俺が帰ってあ・げ・る♡」


「黙れ。お前はそいつらと帰れよ」




ヒナタは運動神経もよく容姿も抜群

だからいつもファンならぬ女子に囲まれている




「ゴメンネ♡じゃあまた明日ね」



そんな甘いセリフを言ってヒナタは走ってこっちへ来た




「お前よく毎日毎日あんな笑顔が振りまけるなぁ」


「え?だって嬉しくない?あんなに好きって言ってくれて」


「お前モテるんだから彼女くらい作れよ。」


ヤバイ。


ついいつもの癖で何も考えずに言葉を発してしまった。



ソラからもよく「アオイは人の気持ち考えずになんでもいいすぎ!」なんて怒られるんだ。


ヒナタの表情はやはり少し曇った



でもいつもの笑顔に戻って


「ヤダな〜アオイくーん。スーパーアイドルのヒナタ君が彼女なんか作ったらみんなが悲しむよ〜」

なんてまたそんなことを言うんだ。




ヒナタはあの事件以来人に弱みを見せなくなった。
親友の俺でさえ。




「なぁ、ヒナタ。俺のことは頼れよな」




真剣な顔で言った。


「うん、ありがと」



日向はそう頷いた。
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