今日の空は何色?



〔ソラ〕



なんで呼び止めたか自分でもわかんない。




でもなんか




今ここでアオイを帰したらもう戻ってこない気がして。





アオイのそばにいたくて。





昼間のことなんか話せるわけもなく




アオイはただ私に背中を向けてマンガを読んでた





幼馴染みの背中はこんなにも抱きつきたくなるものだっただろうか





そっと手を伸ばして触れようとした瞬間




アオイがくるっと振り向いた




急いで伸びをしてるふりに変える





「なぁ…」



「なに?」




「今年の夏は久しぶりに夏祭りいくか」




「え?」




「どうせ相手いないんだろ」



嬉しいのに

ちょっと悔しくて


「うるさいな、誰からも誘われなかったらね」


意地を張ってしまった



「空、綺麗だな」



「へっ?!」


自分のことかと不覚にも思って変な声が出る


でも窓の外を見るとそれはきれいな夕焼けで



「うん、綺麗だね」


私の顔と同じ色に染まった
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