ナナイロ・ツバサ

東京

私のとなりには、もちろん蓮にいがいた。

私も裸で寝ていた。


私は蓮にいが起きる前に服をかき集め、部屋をでた。

最後の夜ぐらい、普通に過ごしたかった・・・。


今日は蓮にいとお別れの日。

蓮にいは東京に行く。


普段通り、蓮にいの隣で朝食を食べる。

蓮にいはまだ眠そうに目をこすって食べている。

まるで、昨日のことなんか忘れているかのように。


「今日、お父さん達仕事だから。結、見送りたのむ。」

パパからの言葉。
えっ?て思った。

また蓮にいと二人きりの時間ができてしまう。


「・・・わかった。」

私はしょうがなく、返事する。

そんな会話の隣で蓮にいは普通に食べていた。

< 6 / 18 >

この作品をシェア

pagetop