【二重人格王子とsweetLIFE‼︎⁉︎】
「……トマトみてぇ。ほんっと弄りがいがあるよな。」
緩くなった腕から無事脱出。
逃げるように台所に向かう。
…さっきの忘れないと!
朝ご飯のメニュー考えにないとだし…
取りあえず味噌汁をつくろうと豆腐を冷蔵庫から取り出す。
取り出したのはいいんだけど…
「……………やばっ、手がふるえて…」
さっき、極度の緊張の中、は大袈裟すぎだけど…
緊張してたからかな?
手に力を入れて豆腐を切る。
なんとか味噌汁と玉子焼と焼き魚を作り上げることができた。
「……朝ご飯作るだけなのに疲れたー…」
これから毎日こんな感じとか…
たえきれる自信がない。
「……弁当は……?」
いつの間にか席について朝ごはんを食べ始めている咲斗。
いつお皿とったんだ。ぜんぜん気づかなかった…
それより、
「弁当、女の子からもらえるでしょ?」
いつも貰ってるもんね。
お隣の席だからイヤでもわかるんだよねー…
「麗愛のがくいてぇんだけど。」
「はい?」
いま、なんと?
「だから、麗愛の弁当が食いたい。」
私の、弁当???
「え、でも女の子から「うざい女から貰ったのより麗愛から貰ったやつのがうまい。」
うざいって……」
女の子たちの方が絶対作るの上手だと思うんだけどな…
「……まぁ、いいけど…
私も弁当だし。」