【二重人格王子とsweetLIFE‼︎⁉︎】
「できましたよ。」
こんな時でも王子様スマイルを忘れない咲斗は、王子様スマイルを張り付けたまま席に戻ってくる。
「物凄い臭い……香水使いすぎ。」
物凄い溜め息を吐き、私にだけ聞こえるようにつぶやく。
ああ、なんか臭そうだよ…。
「正解ですぅ~。でわぁ、次はこの問題をぉ麗愛さん説いてくださぁい~」
げ、私も??
いつも当たんないのに……。
しかも苦手な範囲っ…。
黒板に書くやつじゃないだけましかな…??
ここで間違ったら絶対あのオバハン先生にバカにされる気がする…。
チョンチョン
私がひたすら唸っていると、ノートの片隅をたたく咲斗。
…何か書かれて??
「………15xです。」
「正解ですぅ!!でわぁ、今日はここの範囲を…───────。」
良かった…。
「ありがとう。」
「別に、困ってそうだったから。」
あの時、咲斗のノートの片隅に答がかかれていた。
それのおかげでさっきのを免れることができた。