【二重人格王子とsweetLIFE‼︎⁉︎】



裏だったら本当に俺様だなぁ…。


「ん。いーよー。」



バス停から少し歩いて涼しげな林についた。



「ここの中。」



それだけ言うと先に進んでいく咲斗。


ここではぐれたら私一生帰れないっ!!




「わ!ま、まってっ!」


小走りで咲斗の隣まで走って並ぶ。


夕日が木々の隙間から漏れて何とも言えない気持ちになる。



「……………ここだ。」



咲斗が目の前の木を手でかき分ける。


目の前に広がっているのは、夕日が沈みかけてオレンジ色に染まっている海。




「なに、これ………キレイ……。」


「……だろ?一番好きな場所。」



ここが……。


「……変わってねぇな。本当。(ボソッ」



「……ん?何か言った??」




「いってねぇよ。」


「??そっか。」





どれくらいの時間がたったんだろう?

わからなくなるくらい長い間、2人で海を眺めていた。




「……麗愛。」


「ん?」


「もしも。





…もしもさ。
俺らが昔、会ってたとしたら、どうする??」



ざあっと私と咲斗の間に風が吹いた。


…私と、咲斗が??



昔あったことがあるの?








< 50 / 85 >

この作品をシェア

pagetop