寵愛の姫 Ⅰ【完】




「っ、!」




叶くんの言葉に、はっと息を飲む。




……いるじゃないか。




もう1人、

ーーーー“私”が。




「……。」



そろりと写真に視線を戻す。




わたしが与えて貰えない高そうな服を着こなす“彼女”。





…そうなの?




あなたなの?




「……茉莉…?」



ーーーねぇ、茉莉。
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