寵愛の姫 Ⅰ【完】




「…………酷いよ莉茉。私に売春の濡れ衣を着せるつもりなの?」



……は?




何でそうなるの?


だって、これは私じゃなく茉莉じゃないか。



「ね、言ったでしょう?天野さん」



媚びるように目を潤ませた茉莉は、蠱惑的に笑った。



「莉茉は、“私”のせいにするって…。」
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