寵愛の姫 Ⅰ【完】




「……どういう事だ?」


「……。」


「……。」




訝しげな叶くんの声に私も、茉莉も何も答えない。



お互いを見つめるだけ。





…………どうしてだろうね。




私達は、最初は一緒の存在だったはずなのに……。





ーーー今はこんなにも遠い。





茉莉、

…………私は、あなたを羨まずにはいられないよ。
< 141 / 381 >

この作品をシェア

pagetop