寵愛の姫 Ⅰ【完】




莉茉の妹の茉莉。



容姿は似ているのに、(まと)っている雰囲気は真逆な2人。



「ーーーあぁ、可笑しい。」



そう言って、目尻に溜まった涙を拭う茉莉。



「気分が良いから、天野さんに本当の事を、教えてあげましょうか?」



目の前の女に不気味な気配を感じた。



「……本当の事?」



どくどくと心臓が鳴る。



「あの写真に写ってたのは、本当は私だよ?」
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