寵愛の姫 Ⅰ【完】



「……、」



書類に目を通していた俺の携帯が急に震え出す。




ディスプレイには俺の右腕的存在の 森若大雅(もりわかたいが)の名前。




……何だ?



「…はい。」



訝しみながらも通話に出る。



「お疲れ様です。」


「…あぁ。」



真面目な口調の大雅に、俺の胸の中で嫌な予感がした。
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