寵愛の姫 Ⅰ【完】




「繁華街の“彼女”についての連絡が」


「……。」



ぴくりと俺の眉が動く。



「…要件は?」


「どうやら、“彼女”の様子が可笑しいらとの事です。」


「様子が?」



その瞬間、俺は椅子から立ち上がっていた。



「…車を回せ。」


「はい。」



通話を切った俺はそのまま社長室を出る。
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