寵愛の姫 Ⅰ【完】




大きな抗争を控えた今、


無理な接触はあいつを身を危険に曝す事なる。




歯痒いが、

準備が整うまでは、と拐いたくなる衝動を抑えた俺は、




……“小鳥”に一時の自由を与えた。






鳥籠に入れてしまえば、手離せなくなる事が分かっていたから。




それが、失敗だったと知るのは少し先。






…………邪魔な男が現れた時だった。
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