寵愛の姫 Ⅰ【完】



「…え?」


目を大きく見開く莉茉。




やっと、その表情が崩れる。



「お前を煩わせる奴は殺してやるよ。」



俺は笑みを浮かべた。



「…殺すって…。」


「うん?」


「本気なの?」



まじまじと莉茉は俺の顔を見つめる。




ーーーーその真意を探るように。



「あぁ、それをお前が望むなら叶えてやる。」



甘く莉茉へと囁く。
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