寵愛の姫 Ⅰ【完】



ーーーお前も同じ闇へと落ちて来い。





そうすれば、俺は狂おしい程の愛情を捧げよう。





もう、

…………逃がしてはやれない。




「……誰でも殺してくれる?」


「あぁ。」


「本当に?」


「あぁ。」


「…………じゃあ、」




ごくりと莉茉が唾を飲み込む。



「―――私を殺して。」


「……、」



その予想外の言葉に目を見開く俺に、莉茉は綺麗な笑みを浮かべた。
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