寵愛の姫 Ⅰ【完】

半年




「…あ?」



酷く冷たい高崎暁さんの声。



「…今、何て言った?」




纏う空気も重くなる。





でも、


…………何故だか私は怖いとは思わなかった。



「私を殺してくれって言いました。」


「……あぁ?」


「…誰でも殺してくれるって言ったじゃない!!」



私はその場に立ち上がり、高崎さんを見下ろして睨み付ける。
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