寵愛の姫 Ⅰ【完】




「高崎さんの嘘つきっ!」




ーーーー分かってる。



これが私の完璧な八つ当たり何だって事は。




……でも。



「っ、信じたのに!」



思い出すのは、軽蔑を含んだ叶くんの顔。




「…やっぱり、人なんて信じるんじゃなかった。」



ずきずきと、疼く胸。




…………誰も信じなければ、こんな気持ちにならなかったのに…。
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