寵愛の姫 Ⅰ【完】




「…頼むから俺を拒まないでくれ。」


「……、」



切ない高崎さんの声に私の抵抗も弱まった。



「ーーー悪いけど、俺はお前だけは殺せない。」


「…どうして?」


「お前に惚れてるからだ。」




…。

………。



「……え?」



高崎さんの言葉を理解するのに数秒を要した。
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