寵愛の姫 Ⅰ【完】




「ーーーあぁ、天野と楽しげに笑ってた莉茉も……。」



切なげに高崎さんが微笑む。



「っ、」


叶くんの名前にずきりと痛む胸。





ーーー好きだった。




叶くんの居心地の良い、その雰囲気が。





笑った時に細められる瞳の、



…………その全てが好きだったの。
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