寵愛の姫 Ⅰ【完】



「天野の事は、俺が忘れさせてやる。」


「……、」



艶然と微笑んだ高崎さんに、私の頬に熱が集まる。



…………この人は、自分の魅力を自覚しているんだろうか……?




「俺は莉茉を裏切らない。」


「…本当に?」


「あぁ、約束する。」


「っ、」



ーーーー“約束”の言葉に私の身体が強張らせた。
< 199 / 381 >

この作品をシェア

pagetop