寵愛の姫 Ⅰ【完】




「…暁、莉茉ちゃんがその顔を見たら怯えるぞ。」


「…あ?」



そんな俺を(いさ)める大雅に視線を向ける。



「一応は莉茉ちゃんのご両親なんだから、多少は手加減してあげなよ、暁。」



そんな俺の視線にさえ動じない大雅は、飄々とした笑みを浮かべていた。
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