寵愛の姫 Ⅰ【完】

暴君―大雅side―





静かな車内に俺のパソコンのキーボードを叩く音が響く。




ーーーこれでも、煩くないように一応は気を付けてるんだよ?




そうしないと莉茉ちゃんが起きちゃうからね。




暁の莉茉ちゃんへの愛は、端から見れば狂愛に近い。



「……。」



ちらりとミラー越しに後ろを確認すれば、莉茉ちゃんの首筋に顔を埋める暴君。




…………ぶっちゃけ、幼馴染みの俺でもこんな暁は見た事がない……。
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