寵愛の姫 Ⅰ【完】



「うん?どうした莉茉?」



そんな私を笑いながら高崎さんは見下ろしている。


「……あの、ここは何処ですか?」


「俺の家」


「…………高崎さんの?」



驚く私に高崎さんは頷いた。



「あぁ、莉茉はあのまま寝ちまったから連れてきた。」

「っ、」



高崎さんの言葉に、一気に私の顔が強張る。



「…迷惑を掛けてごめんなさい。」



…………条件反射のように私は高崎さんに謝っていた。
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