寵愛の姫 Ⅰ【完】




茉莉ではなく、“莉茉”と言ういらない存在たった私を見ていてくれたんだね。





……暁はどれだけの深い愛を与えてくれていたのだろう?




「ありがとう、暁。」



他の人が眉を顰める事でも、私にとって、それがこんなにも嬉しいんだ。



「暁?」


「うん?」


「私、ここに本当に一緒に住んでも良いの?」



暁の胸元に顔を埋めながら聞けば、髪に口付けられる。
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