寵愛の姫 Ⅰ【完】



「…何か分かったのか?」


「……いや、いくらしらべても叶が言う“莉茉ちゃん”の情報が1つも出てこない…。」


「…出てこない?」




俺の眉間に皺が寄る。



一般人である莉茉の情報が1つもない…?




「叶。」


「あ?」


「一応、お前と会っていた周辺での彼女の情報も集めてみたんだよ。」


「…どうだった?」




大輔の方へと身を乗り出す。
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