寵愛の姫 Ⅰ【完】



「…暁って…。」


「うん?」


「有名人なの…?」


「……有名人?」



恐る恐る言った私に目を丸くした暁は、その後に肩を震わせる。


「……なんだよ、有名人って……。」



片手で暁は目尻を拭う。



「…だって…。」



私は頬を膨らませた。





…………そんなに笑わなくても良いじゃないか。
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