寵愛の姫 Ⅰ【完】

暴露―暁side―



「ちょっと待ってね!?」




慌ててメニューに視線を落とした莉茉。



「…あぁ。」



頷いた俺は意識がメニューへと移った事に安堵しながら、もう一本煙草に火を付ける。




黙って紫煙が上るのを見つめた。





…………今はまだ、言わない方が良いだろう。











―――俺が極道の若頭だって事は…。
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