寵愛の姫 Ⅰ【完】



「…あの、チョコレートパフェって…。」



莉茉が顔に困惑を滲ませる。




「食べたいんだろ?」


「…うん。」



おずおずと頷いた莉茉の頭を撫でた。




「なら、半分だ。」


「半分?」




莉茉が首を傾げる。




「ちゃんと飯を半分だけ食べたらデザートを食べて良い。」


「良いの?」


「あぁ。」


「…ありがとう暁。」



顔を綻ばせる莉茉。




…………それだけで俺も嬉しくなった。
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