寵愛の姫 Ⅰ【完】




「…なるほど…。」



納得したのか、莉茉はまた携帯へと視線を向けた。



「うーん、どれが良いのか私には分からないから、暁のと同じのにする。」



迷わずに、俺と同じ携帯にすると言った莉茉に驚いた。



「…良いのか?」


「うん!」



にっこり笑って莉茉が頷く。



「…そうか…。」



それでも、



…………多少の嬉しさがあった俺は、頬を緩ませた。
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