寵愛の姫 Ⅰ【完】




高いブランド品よりも、莉茉はこういった子供の時に手に入る細やかな物が気に入るのだろう。



……そんな事を考えていた俺は油断していたんだと思う。



「……莉茉?」



それは、ほんの小さな囁き声に近かったけれど、




…………俺にははっきりと耳に届いた。




勿論、




…………隣の莉茉にも…。
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