寵愛の姫 Ⅰ【完】



でも、


ーーーそう簡単には殺られないけどね。



「……。」



背後では、莉茉ちゃんを抱いた暁が遠ざかって行く気配。




……後、少し。



完全に後ろの2人がこの場から離れるまでは、叶を行かせる訳にいかない。





俺は口角を上げる。



「うん、無理。」



にっこりと笑ってやった。
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