寵愛の姫 Ⅰ【完】




「……。」


「……。」




絡み合う視線。




暁の瞳には私に対しての、労りの色が宿っていた。



「……ごめんなさい。」



溢れ落ちる謝罪。




「何で謝るんだよ?」


「…暁は嫌じゃないの?」


「何がだ?」


「…叶くんとの事をはっきりなせなかったから…。」



一体、




…………叶くんを考えて泣く私を、暁はどんな気持ちで見ていたのだろうか…?
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