寵愛の姫 Ⅰ【完】




「…莉茉。」


「うん?」



莉茉の瞳が開く。




熱を孕んだその顔に、俺の背中がぞくりと粟立った。



「……お前に言ってない事がある。」



お前が何よりも大切だから、知って欲しいと思う。



……だから、莉茉。





お願いだ。





どうか、



………俺の全てを知っても受け入れてくれないか?
< 361 / 381 >

この作品をシェア

pagetop